基礎知識 其の五:蒸し編

いつもご覧頂きまして誠にありがとうございます。

いよいよ年の瀬が近づいてまいりました。
寒さに負けず、第七回!

今回は、
「基礎知識 其の五:蒸し編」
をお届けいたします。


まずはちょっとぼかし八掛の染め方のおさらいから。

①白生地の両端を木で引っ張り、生地のシワを伸ばして固定。

②地入れなど、染料が浸み込みやすくするように生地整理を行う。

③微妙な色の違いを表現するために、染料を調合する。

④染め色に変化が出ないよう、端から一気に刷毛でぼかしていきます。

⑤染料を定着、蒸して乾燥させて完成!

となっていますが、、、

今回はこの⑤の工程、「蒸し」が主役です。

さてこの「蒸し」ですが、
一体何のためにするのでしょうか?

それは、、、
ズバリ「染料を定着するため」です。

蒸気で蒸して、染料が生地の奥までしっかりと馴染ませます。

その頼れる蒸し機がこちら↓

蒸し機①

蒸気の関係で古~い感じに味のある写真(笑)になってしまってますが、
次の写真のように生地を蛇腹状につるして蒸し上げます。

蒸し機②

ちなみに写真の蒸し機は簡易式のもの。

一般的に着尺などで使われる蒸し機は、
背丈より高い枠に生地をかけて大量に蒸すのですが、、、

こちらは、
少ないロットでも効率的に蒸せるように小型化されています。


さて次回は、、、
「お客様よりの疑問 其の二」を予定しています。
あなたの質問が取り上げられるかも?
お楽しみに♪