基礎知識 其の二:八掛のぼかし染め編

いつもご覧頂きまして誠にありがとうございます。

第一回目は如何だったでしょうか?
不評でないことを祈っています!

さて、今回は、
「基礎知識 其の二:八掛のぼかし染め編」
をお届けいたします。

ぼかし染めも古くから行われている技法のひとつです。
生地を吊って、ぼかしをする技法などもございますが、
当店の八掛に使用されているのは、引染めの手ぼかしという技法になります。

ぼかし染めもやはり、
長年お付き合いさせてもらっている、京都市内の染屋さんに白生地をお預けして、
丁寧に丁寧に染め上げていただいております。

その方法を簡単に説明すると、、、

①白生地の両端を木で引っ張り、生地のシワを伸ばして固定。

②地入れなど、染料が浸み込みやすくするように生地整理を行う。

③微妙な色の違いを表現するために、染料を調合する。

④染め色に変化が出ないよう、端から一気に刷毛でぼかしていきます。

④-1工程
④-2工程

⑤染料を定着、蒸して乾燥させて完成!


…勿論しっかりと検品を重ねて、
ようやくお目見え、職人の手仕事ならではの、
温かみのあるぼかしの表情が生まれるわけですね。

着物の良さというのは、手仕事に尽きる。
、とまでは言えない昨今なので、
八掛が手仕事で仕上げられているって、
知らなかった方も意外と多いのではないでしょうか。


反物

↑というわけで、こちらが染め上がった反物。
皆様のお手元に送り出すまで、こちらで大事に預からせていただいてます!

次回は「基礎知識 其の三」を予定しています。
お楽しみに♪