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2013年5月
八掛屋の店主日記:1
2013年05月25日
着物の裏地である胴裏は、白い物が時間の経過と共に、黄ばみ(黄変)が発生することがあります。
黄ばみの状態は、大きく分けて三つの原因があります。

1.全体的に黄ばんでいる。

絹は、石鹸を主成分の湯液の中で加工する精練(せいれん)という作業を経て、白くになります。時間が経ちますと空気中の酸素と結合して、黄色みを帯びた色に変わっていきます。この状態は表地に悪影響を与えることはありませんので、そのままにしておいても特に問題はありません。

2.斑点のような黄変がシミのように所々発生している。

原因は、着用後の汗などのカビである可能性が非常に高いです。おそらく、カビの発生直後は目に見えない状態で、時間の経過でカビがシミに変化して生地を黄変させたのです。
この場合は、カビがまだ潜んでいる可能性があるために表地への悪影響も懸念されます。出来れば、胴裏を新しい物に取り替える方が良いと思います。

3.全体的に濃い黄色や茶色に変色している。

この原因は、胴裏の生地の中には、目方を重くするために、増量剤という一種の糊を含ませているものがあり、その増量剤自体が激しく黄変を起こし、生地自体も変色させてしまっています。
この場合の変色も、表地に悪影響を与えます。
汗をかいたり、水分を含むと表地にこの黄色が移ります。
胴裏の交換をおすすめします。

現在流通している胴裏用の生地は、黄変防止加工を施してあることが多いので、急激に黄ばむことはありません。
また、全く練上がりのままで黄変防止加工が施してない場合も、ゆっくりと経年の黄変が進んでいきます。
これらを参考に胴裏の交換の目安にしてください。

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